主人公が前世(というより前回)の記憶を持ったまま、時間を巻き戻し人生をやり直す…という話は珍しくないけれど、主人公が早々から前回と全く違った人生を送り始めるところが新味。家族の問題から反乱話まで盛りだくさんの展開で楽しめます。そして男主・李昀锐が大変カッコいいのも◎。
---------------------------------

やり直し前の人生をざっくり紹介
一話目をきっちり抑えておかないと、どこがどう変わっていくのか、誰がキーマンなのか分からなくなるので注意。
窦の四小姐・窦昭(孟子义 飾)は魏家に嫁いでいるが、家計は火の車で自身も病が日増しに重くなっていた。屋敷の外では、叔父の遺恨を晴らすべく慶王と組んだ宋墨(李昀锐 飾)が乱を起こし、皇帝も太子も殺された。屋敷の中では夫が妹と浮気、二人の会話で自分が毒を盛られていたことを知った窦昭は離婚を決意、病身をおして家を出る。
道中、慶王に裏切られ寺に落ち延びる途中の宋墨に助けられた窦昭は、彼らと行動を共にすることになる。その際宋墨も毒で余命いくばくもないことを知る。
寺の主持・明恕大师(=纪咏 夏之光 飾)に匿われた宋墨と窦昭だったが、そこに夫と暗衛の陈嘉(朱俊麟 飾)が到着、不義密通の罪で二人を誅そうとする。
瀕死の明恕大师から一冊の本を受け取った窦昭だがその直後、腕に刺青をした謎の人物の矢を受け宋墨と共に暗い穴に落ちていき…
気付いた時には窦昭は少女に戻っており、隣に見知らぬ少年がいた。
白髪の李昀锐が悲壮感MAXで大変カッコいいです。李昀锐は「星漢燦爛」の風流な公子・袁慎役がとても良かったけれど、アクションしているところは見たことがなかった。無難にこなしているし、何より腕力だけでなく才知もありそうなところがいい。
転生までは1話ですんなり終わってやり直し人生に突入。
捻りポイントその1:一緒に転生した少年は男主ではない
男主は転生しているわけではないので、基本前世のままの行動(謀反→破滅)を取ろうとする。窦昭は「謀反を起こされると自分も共に死ぬ」ことが分かっているので、なんとかそれを止めようとする、というのが前半の基本的な流れ。
また、転生しているのが自分一人ではないので、現世の成り行きはもう一人の思惑によっても左右され思うようにいかない。このもう一人が誰かは早々に分かる。
捻りポイントその2:前世の運命からは早々に離脱
普通なら前世をなぞりながら要所要所で運命を変えていく、というのが定番だけれど、このドラマは幼い少女の頃に巻き戻るので前世とは全く違う生き方をすることになる。
少女時代からやり直すことになった窦昭は母親の死が不可避だと知ると、策を弄して実家を出、父親や伯父とは不仲の祖母の元に身を寄せる。そこで一人で人生を渡っていけるよう様々な知識と技能を身につけ、大商人になってしまうのだ。
ご都合主義と言えばそうなのだけど、地域の実力者となった女主はかっこいい。普段は薄幸な役の多い孟子义だけに、なんかスッとする(笑)。
捻りポイントその3:運命はなかなか好転しない
やり直し人生で何とかしなければならないことは多い。
-窦昭の実家と婚姻問題 特に伯父と義母
特に窦昭がお金持ちになってからは財産を魏家に狙われたりして余計ややこしくなった
-宋墨の実家の問題
宋墨とパパとの関係は元々最悪。前世では弟との関係も悲劇に終わっている
-宋墨の伯父さんの冤罪と慶王の乱の阻止
そもそもの原因。運命はどうしてもこの方向に流れていく
個々の事件は窦昭の聡明さと前世での記憶と経験で何とかなるものの、大きな流れは変えられず、元の運命に戻ってきてしまう。…前半の見どころは悲劇(と結婚)をどう回避するか、で糖度は低めだけれどお話が面白い。
後半はこれらに加え「宋墨の毒はいつ盛られた?果たして助かる?」という問題が加わる。
---------------------------------
個々の陰謀は割とあっさり風味だし、甘い要素という意味では薄いかもしれないけれどCP感は案外強め。展開も速いし、次から次に事件が起こるので飽きずにすんなり観られる作品だと思う。
題名:九重紫
原作:吱吱「九重紫」
導演:曾庆杰「虚颜」 34集
編劇:贾彬彬、迟晚、蓝天雨、李昱萱、王佳绮
出演:孟子义Mèngzǐ yì 李昀锐 Lǐ yún ruì 夏之光 Xiàzhīguāng