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「佳偶天成」は仙人真向否定の仙侠もの(~20集)

仙侠ものは苦手、なんだけどこの作品は滅茶楽しく観ている。多分女主の性格が単細胞で直情的で、修仙者というより“女侠”だから。昔の日本の時代劇観てるみたいにカタルシス(笑)。

ここから先はストーリー中盤までのネタバレが含まれます。ご注意ください。

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「佳偶天成」微博より 思わず拝んじゃいそうなくらい美しい任嘉伦

「佳偶天成」はどんな話?

タイトルがまず恥ずかしい…天が引き合わせた、運命のカップル。恋愛メインだよなーと身構えたけれど今のところあっさり風味。

 

世界にはかつて神族、戦鬼族、人族がいた。戦鬼族は頑強で数千年も生き、好戦的で残虐だった。神族と対立した戦鬼族は呪いを受け五感を失った。神族は天界へと続く階段を壊して籠ってしまった為、人は仙人を目指して修行しても“不老不死”を得ることができなくなった。戦鬼族は天への階段を修復する為人類の半分を犠牲にしようとし、戦鬼族と人族は対立することになった。戦鬼族が五感の呪いを解き人になるためには「皮膚・肉・骨・血・心臓」を入れ替えなければならない。

 

…とりあえず頭に入れておかないといけない設定は上記の通り。他に動物や道具が化身した妖怪の類も登場する。作者の十四郎は「三千鴉殺(邦題:三千鴉の恋歌)」「念無双」の原作者でもあり、共通の世界観だそうな。「念無双」は未見だけれど「三千鴉殺」で男主の親友だった眉山君は(今回は人間だけど)登場する。

 

話は奇妙なところから始まる。女主・辛湄(王鹤润 飾)は修仙者だが「夫を克する」相があり「三人の夫を殺す」と占いに出た。そこで辛湄は山を下りたついでに“執行間近な死刑囚”と結婚して厄を落とそう考えた。結婚相手の陸千喬(任嘉伦 飾)は汚職官吏だと聞いていたが、実際に会ってみるとスケープゴートにされたようだ。

世の中の不正や不公平に我慢がならない辛湄は陸千喬の処刑後、彼を死地に追いやった汚職官吏を殺害し、仙門諸家に追われる身になる。一方戦鬼族である陸千喬はあっさり生き返っていた。

重傷を負った辛湄を助けた後、陸千喬は彼女から記憶を消してしまう。辛湄は師父の為に飲めば長生を得るという“不朽丹”を求めて崇霊谷に向かい、換骨の為に訪れていた陸千喬と再会するのだが…。

 

編劇は「無憂渡」等の赵娜、導演は「蓮花楼」「書巻一夢」等の郭虎。仙侠もののアクションシーンはともすればCGに頼りがちだけど、小気味よいリズムで颯爽としたアクションが見られる。立ち回り開始の溜め(「来るぞー」或いは「キター!」となる瞬間)を作るのが上手い。

 

「仙人」って何だっけ?

辛湄は修仙者=仙人の修行をする人たちの一人で、登場人物の多くも修仙者だ。「9月9日生まれの者が世界を救う」という予言のせいで、9月9日に生まれた者は皆仙門に入れられたらしい。

ドラマの中には修仙者の修行段階がしばしば登場する。どうもこれは中国のゲームや小説での共通設定みたいなものらしいけど(by BaiduWiki)幾つか派閥があるようでドラマ内で使われている言葉を手掛かりに捜してみると、こんな順番が採用されているようだ(以前紹介した「凡人修仙伝」の修行段階とは異なる)。

低い順から

鍛体or開光→練気→築基(ここまでが低階)→金丹→元嬰(高級修仙者)

→洞虚期→空冥→渡劫→大成→仙人

 

辛湄は叔母さんが歳を取って亡くなるくらいの間修行しているんで、数十年は経っていそうだがまだ築基の段階。何度か金丹まで上がったものの、俗世と関り修行のレベルが落ちてしまったらしい。ちなみに辛湄の憧れの先輩・白宗英(肖顺尧 飾)は元嬰にまで達しているらしい。陸千喬の方は戦鬼族なんで、過去に修行をしたことがあるのか、それとも元から術が使えるのかは不明。ずーっと生きてるみたいなんで、修行の暇は十分ありそうだけど。

 

修行する、というと我々日本人はどうしても仏門の修行を思い出し「衆生を救う」ことが究極の目的と思いがち。でも修仙の最終目的はあくまでも「長生=不老不死」だ。一般庶民を救う義務はない。

「不朽丹」を巡る事件では「修仙者の目的は本当に“自身の不老不死”だけでいいのか」という問題がつきつけられる。修仙者は様々な術を使え、圧倒的に普通の人間より強い。その力をどうして人々を救うために使わないのか、という女主のまっとうな問いに他の修仙者は答えられない。そもそもずっと山に籠り俗世との関りを断っているので、不朽丹作りのために人々に不当な税が掛けられていることも知らないのだ。

仙門の上の人の命令や朝廷の依頼で俗世の事件に関わることはあるようだけど、幼い頃に世間と隔絶し修行を続けてきた世間知らずの集団でもある仙門が、正邪を正しく判断できるような気がしない(笑)。

 

どうやら仙門は人類の知識や技術も独占しているようで、そのせいで人類の進歩自体が泊まっているとか。「(天にも昇れないのに)修仙者なんて本当に必要?」という問題にも発展しそうだ。

 

気になる二人の関係は…

ここまでラブシーン的なものはほぼないんだけど、本来色が見えないはずの陸千喬が辛湄の紅い衣だけは鮮明に見えるシーンはとても美しかった。陸千喬にとって彼女が特別な存在であることが分かるけれど、辛湄の方が陸千喬をどう思っているのかは「好感」程度ではっきりしない(運命、ではありそうだけど)。

20話で戦鬼族と人族の戦闘はほんの数十年前だったことが判明。しかも24あった仙門は半分になってしまう程の犠牲を払ったとか。その上戦鬼族は人の血を主食(!)としているらしいことも分かった。…これはなかなか大変そう(笑)。

 

ドラマでは、むしろ陸千喬とこれまでの弟子たちとの関係が胸を打つ。今の皇帝も、崇霊山の創設者・蘇太乙(高曙光 飾)も彼の弟子で、しかも人である彼らは彼の(見た目の)歳をとうに越え老境に差し掛かっている。短い台詞の中でも何があったか、彼らが師父にどんな感情を抱いているのかはよく分かる。

特に蘇太乙は師父の前では相変わらず子供のようだったり、それでいて師父に歳相応の深い配慮をしていたりで泣かされた。…二人、お芝居上手なんだもん。

 

ちなみにOPの主題歌「生当何為」の歌唱は刘宇宁。なので毎回OP飛ばさず観ていますw

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題名:佳偶天成 Fate Chooses You 40集

原作:十四郎「佳偶天成」

編劇:赵娜「無憂渡」「楚喬伝(原作・編劇)」

導演:郭虎「蓮花楼」「書巻一夢」

出演:任嘉伦Allen Ren 王鹤润Wang Herun 张凯莹Zhang Kaiying 王以纶Wan Yilun

 

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