「星河長明」は無事視聴終了。「顔心記」を観始めたところに「少年白馬酔春風」と「唐朝詭事錄之西行」がやってきて嬉しい悲鳴な7月。…でもオリンピックが始まって観る時間がない。
墨雨雲間
「慶余年第二季」と並行して観ていた作品。「吴谨言×于正＝倍返し」で小気味よく、あっちの重苦しさを相殺してくれた。
初っ端から主人公が夫に生き埋めにされて殺されかけ、10歳くらい年下の女子のふりをして他所の家に入り込み、自分を陥れた人たちへの復讐を企てる、というとんでもない物語だけれど、これが荒唐無稽すれすれで成立するのは于正作品の撮影や編集が基本に忠実で端正だから、だと思う。画作りそのものはLSでもCSの背景であっても破綻なく美しいし、小道具に至るまで手抜きがなく、かと言って主張しすぎるわけではない。
ただ、吴谨言の女主は無双すぎてそこらのヴィランじゃ太刀打ちできず、予定調和の感を免れない。対抗できるヴィランが長公主だけ、というのは些か辛かった。話が学園ものっぽくなったり、地方での話になったりすると「早く長公主登場しないかなー」と待ち望んでしまう。
後半はずっと自己憐憫に囚われていた元旦那がいよいよ本領を発揮（？）する。個人的には男主との恋物語より、女主と長公主と元旦那の、神経を削り合う三つ巴の闘いの方が面白かった。
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題名：墨雨雲間 墨雨云间 The Double
原作：千山茶客「嫡嫁千金」 編劇：任亚南 総編劇：杨州 马诗歌
総導演：侣皓吉吉 導演：白云墨、马诗歌 40集
出演：吴谨言Wu Jinyan 王星越Wángxīng Yuè 梁永棋 李夢Li Meng
致命愿望
Huluにいつの間にか来ていた愛奇芸「迷霧劇場」シリーズのSFサスペンス。
スマホにいつの間にか現れる「Wisher」というアプリ。どんな願いもかなえてくれるが、その為には「任務」を１つこなさなければならず、その「任務」がバタフライ効果で、とんでもないことを引き起こす…あれ？これって「CODE」と同じ話なんじゃ…。
勿論「願いをかなえてくれるなにか」が代償を要求する話は古今東西いくらもあるけれど、アプリの仕様があまりに同じ。
しかも残念なことに、面白いのは「CODE」そっくりな前半部分だけで「Wisher機関」やら「X機関」やらが登場するオリジナル展開になると、どうにも失速気味。「悪の組織」とかそれに対抗する国家主導の「正義の組織」とかが登場すると、物語は途端にチープになってしまう。中途半端な「近未来っぽい街並み」「近未来っぽい小道具」が拍車をかける。
冯绍峰のうらぶれた記者役は悪くなかったのに、ちょっと残念。范冰冰の弟、范丞丞は初めて見たけれど、あんまりお姉さんに似ていない気が…。
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題名：致命愿望 Wisher Wisher ～致命的な願い
導演・編劇：杨苗「非常目击」 12集
主演：冯绍峰William Fong 文淇 范丞丞
開端
衛星劇場で放送された後「みるアジア」で独占配信になった、サスペンスの名作。以前中国語字幕で観たのだけど、こちらの語学力が追い付いてなくて分からなかった部分も、日本語字幕がついてすっきり。
物語はシンプルで、バスの爆発に巻き込まれた女子大生とゲームデザイナーが、ループする時間の中で真相を突き止め、爆発を止めようとする話。
バスの爆発事故までの数分間をループする、という1アイディアだけで、これだけいろいろ展開させられるというのはそれだけですごいと思う。中国ドラマは素人が事件解決に活躍する場合でも最後は警察無双になってしまいがちだけど、その辺りも上手く処理されている。
一方で監視社会の恐ろしさも充分に感じられる。街中にある監視カメラで容疑者確認→顔認識で身元割り出し→財布代わりのスマホで居場所を突き止める、のコンボは、主人公たちを追い詰める原因にもなり、それだけでも怖い。
中国ドラマの底力を感じさせる作品だけに、正直もっと大手で大々的に配信してもらいたかった気も。映画版も作られるとの噂なので（事故に巻き込まれたデリバリーのバイク青年が主人公とか）日本でももっと注目されると嬉しい。
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題名：開端 开端 RESET 邦題：開端～RESET 2022年
原作：祈祷君「开端」
編劇：祈祷君 邱玉洁 算 黄凯文
導演：孙墨龙 刘洪源 算
出演：白敬亭 Jingting Bai 赵今麦
